皆さんは、サイエンスバーがどのような場所なのか知っていますか?
一般的に知られているバーとは違うことは名前から伝わると思いますが、具体的にどのような特徴があるのか気になる方は多いはず。
今回は、他とは違う雰囲気のバーに足を運んでみたいと思っている人に、おすすめのサイエンスバーについてご紹介しましょう。
サイエンスバーならではの出会いを見つけられる可能性もあるので、興味がある人はぜひ足を運んでみてください。
1. 非日常な世界が広がる不思議なバー
サイエンスバーは、バーとサイエンスが融合した個性的なコンセプトを持つ店です。
普段の生活ではなかなか触れられない科学をより身近に感じられる場所でもあります。
理科の実験で使ったビーカーや試験管、液体窒素などを使って提供される飲食メニューはインパクトも大きく、初めて行く人はとても驚くでしょう。
また、サイエンスバーによっては、一般の人と研究者が交流できる場所を提供したいという思いでオープンした場所もあります。
一般の人と研究者が交流できる場というのはほとんどありません。
しかし、サイエンスバーでは、交流の中で新たな発見や面白いコラボが生まれやすいという魅力があります。
そんな非日常な空間では、普段とは違う出会いを見つけられる可能性もあるでしょう。
実験などに興味がある人は、ぜひサイエンスバーに足を運んでみてはいかがでしょうか?
サイエンスバーは少しずつ増えているので、おすすめのお店をピックアップしてご紹介します。
2. まるで実験室のようなscience bar INCUBATOR
science bar INCUBATORは、東京都新宿区にあるサイエンスバーです。
店名になっているINCUBATORという言葉は、孵化器や保育器といった意味を持っています。
「じっくり温めて、なにかが育まれるような場所になれれば」というオーナーの思いが込められています。
science bar INCUBATORのオーナーはもともと、生物科学の研究者でした。
なぜ研究者がバーのオーナーを始めようと思ったのかというと、一般の人と研究者が交流できる場所を作りたいと考えたからです。
実際の科学者がバーを始めるのなら、他にはない趣向を凝らしたいと思い、サイエンスバーを始めたと言います。
そんなscience bar INCUBATORでは、アルコールランプで温めたチーズフォンデュやビーカーに注がれた生ビール、試験管を使ったワインのテイスティングなどが楽しめます。
また、店内では白衣が用意されているため、自由に着用が可能です。しかしこれでは、趣味の領域を抜けないコスプレ・バーのように思われかねません。
そこで、オーナーはある程度の水準を超えた銘柄のワインをセレクトして提供してくれます。
また、理科の実験で使った経験がある道具を利用しているscience bar INCUBATORには、化学が好きな人や医療関係で働いている人、研究者なども多く足を運びます。
子どものころに理科が苦手だった人でも楽しめる場所なので、幅広い客層が訪れるバーだと言えるでしょう。
他とは違う系統の出会いを見つけられる可能性も高く、1人でも気軽に立ち寄れる雰囲気なので、興味がある人は遊びに行ってみてください。
3. 理系出身のオーナーが運営するFRACTAL
愛知県には、有機合成化学をコンセプトにした本格的なサイエンスバー・FRACTALがあります。
有機合成化学や分子を身近に感じられるような、工夫を凝らしたサイエンスバートなっています。
FRACTALのオーナー自身が理系の出身で、合成化学を専門としていました。そのため、FRACTALでも有機合成化学をコンセプトにしているようです。
オーナーが尊敬する研究室では「分子をつなげて価値を生み,人をつないで輪を生む,研究室でありたい」という言葉を大切にしています。
そのため、FRACTALでは「分子をつなげて価値を生み,人をつないで輪を生む,お店でありたい」という思いでサイエンスバーを経営しているようです。
強い思いを持ってオープンしたFRACTALのこだわりは、全て本物を使っているという点です。
試験管やビーカーの中身を飲めるということ以外は、研究室との違いがないような造りになっています。
まるで研究室に入ったかのように錯覚するFRACTALには、インスタ映えを狙って足を運ぶ人も少なくありません。
もちろん、現役の理系学生や研究者、大学職員なども多く訪れますが、そうではない人でも気軽に立ち寄れる場所になっているのです。
また、文系の出身であっても理系に憧れていたという人もお客さんの中にはいるため、色々な人に出会える可能性に期待できますよ。
FRACTALのオーナーは、科学をより多くの人に知ってもらって楽しんでもらいたいとも思っているため、サイエンスバーに興味がある人はぜひ立ち寄ってみてください。
既存のバーのイメージを変えるだけではなく、科学の面白さを体感できるはずです。
4. おわりに
サイエンスバーは、一般的なバーとはちょっと違う客層に出会える場所です。理科の実験が好きだった人や研究者などはかなり楽しめるでしょう。
もちろんそうではない人でも問題なく楽しめるので、日常生活ではなかなか出会えない層との出会いを見つけたいと思っている人にこそ、おすすめしたいバーです!
Written by 綾崎リコ